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新刊 好評発売中

サーモンピープル



“ラポロアイヌネイションが訪問し学んだ北米インディアントライブの、漁業権をめぐる闘い=歴史、理論、そして彼らの今”がわかる本です。
北米インディアントライブのサケやクジラ捕獲権の闘いは、日本ではこれまでほとんど知られることはありませんでした。
マカはトライブの港をもち、サケやオヒョウなどの資源管理をしながら、その水揚げで豊かな暮らしをしています。
また、伝統的漁法でコククジラを捕獲し、誇りをもって生きています。
有名なエルワダム撤去を成し遂げたのがローワーエルワクララムトライブだということも日本では知られていません。
ダム撤去後、サケが川に戻り始め、河口が豊かな砂に(汚泥ではありません)、そして砂浜に生きる動植物が戻ってきています。それを見守るエルワトライブの人々の笑顔は格別です。
20のトライブをサポートする漁業委員会(NWIFC)もラボをもち、サケの病気を予防し、資源管理を行っています。サケの遡上を妨げないように河川管理もかつては敵対していたワシントン州と共同で行っています。彼らが回復した先住権は50年前に画期的な判決が出るまでは、夢物語でした。
川でサケを獲ると逮捕される、日本の今と同じ状況でした。
この本は、もちろん、先住権、サケ捕獲権を知るために不可欠な本です。
今、一つの川に設けられたいくつものダムでサケが上れなくなっている北海道の川の在り方を見直すためにも、アメリカインディアンの人々の実践を学ぶことが必要だと感じています
自然保護活動を行っている多くの方にもぜひ読んでいただきたい本です。
(市川利美)


◆ 発行:ラポロアイヌネイション/北大開示文書研究会
[ラポロアイヌネイション]北海道十勝郡浦幌町内に居住・就業するアイヌで構成される団体。2014年から、浦幌アイヌ協会(現ラポロアイヌネイション)は奪われた先祖の遺骨返還を求めて北海道大学等を順次提訴し、裁判和解にもとづき返還された合計103体の遺骨を浦幌町の墓地に再埋葬。2017年、北米サーモンピープルを訪ねて彼らの漁獲権をめぐる闘いについて学ぶ。2020年にラポロアイヌネイションと改称し、同年8月、サケ捕獲権確認訴訟を起こし、市民による支援に支えられて継続中です。

[北大開示文書研究会]小川隆吉エカシが、2008年に北海道大学から開示を受けた多数の文書を精査して、アイヌ墓地「発掘」の真実を明らかにすることを目的に発足した会。アイヌの遺骨返還・再埋葬の活動の支援や、先住権としてのサケ捕獲権をはじめとする自然資源に対するアイヌの権限の獲得のための活動や訴訟への支援を行っています。

全国の書店 Amazon かりん舎HPからもお買い求めできます。
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2021年10月に、新聞でも紹介されましたのでご一読ください。
10月31日新聞掲載
10月7日新聞掲載
10月17日新聞掲載
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